・賃貸の洗濯機は「①持ち込み ②備え付け設備 ③残置物」のどれかで費用負担者が変わる
・3区分×(入居中/退去時)の負担者がひと目でわかる結論早見表
・備え付けの不具合は「勝手に頼まず、まず管理会社へ」が正解な理由
・退去時に洗濯機クリーニング代を請求される/されないの線引き(原状回復ルール)
・賃貸で頼むときの手順と業者の選び方、料金相場の目安
「備え付けの洗濯機にカビが出てきた。これって自分で払うの?それとも大家さんに言える?」——賃貸で暮らしていると、洗濯機のクリーニング費用を誰が負担するのかで迷う場面は意外と多いものです。
結論を先にお伝えします。賃貸の洗濯機クリーニング費用は、その洗濯機が「①自分で持ち込んだ私物」「②もとから付いている備え付け設備(大家所有)」「③前の入居者が置いていった残置物」のどれなのかで、負担者がきれいに分かれます。この3区分さえ押さえれば、入居中も退去時も「誰が払うのか」で迷わなくなります。
まずは全体像を早見表で確認し、そのうえで区分ごとの「正解」を具体的に見ていきましょう。
【結論早見表】賃貸の洗濯機クリーニング費用は「誰の洗濯機か」で決まる
賃貸の洗濯機は、大きく次の3区分に分けられます。「誰の所有物か」で、入居中も退去時も費用負担の考え方が変わるのがポイントです。まずは下の早見表で、ご自身のケースがどれに当てはまるかを確認してください。
| 区分 | 入居中のクリーニング | 退去時 |
|---|---|---|
| ①持ち込み (自分で買った私物) |
完全に入居者の自己負担。頼むかどうかも自由 | 自分で撤去して持ち出す。原状回復の対象外 |
| ②備え付け設備 (大家所有) |
通常使用・経年によるカビ等は原則まず管理会社・大家へ相談(貸主負担の可能性)。無断で手配すると自己負担になるリスク | 通常損耗・経年劣化は貸主負担。手入れを著しく怠った汚れ(善管注意義務違反)は借主負担になりうる |
| ③残置物 (前入居者の放置・現状渡し) |
貸主に修繕義務がなく、入居者負担になりがち。契約書・重要事項説明書の特約を要確認 | 原状回復の対象外のことが多いが、最終的には契約次第 |
※本記事は一般的なルールの解説であり、法的助言ではありません。実際の負担区分は個々の契約内容で異なります。最終的にはご自身の賃貸借契約書・重要事項説明書を確認し、管理会社・大家に相談してください。
「自分の洗濯機か、備え付けか、残置物か」——この切り分けさえできれば、あとはそれぞれの正解をなぞるだけです。次の章から、区分ごとに具体的に見ていきます。
自分で持ち込んだ洗濯機|クリーニング費用は入居者の自己負担
自分で購入して設置した洗濯機は、完全にあなたの私物です。賃貸であっても、クリーニング費用は入居者の自己負担になります。これは持ち家の場合とまったく同じで、大家さんや管理会社に負担を求めることはできません。
逆にいえば、自分の判断で自由に業者へ依頼できるのがこの区分のメリットです。管理会社への相談も許可も不要なので、「カビ臭が気になる」「黒いカスが出てきた」と感じたら、好きなタイミングでプロに頼めます。槽の裏側にこびりついたカビやヘドロは市販クリーナーでは落としきれないことが多く、私物だからこそ定期的にプロの分解洗浄でリセットする価値は十分にあります。
持ち込み洗濯機の料金相場の目安
自分の洗濯機を業者に頼む場合の料金相場は、おおむね次のとおりです(いずれも税込の目安・〜前後/2026年10月時点。機種・時期・地域・店舗で変動し、正確な金額は要見積もりです)。
| タイプ | 料金相場(税込・〜前後) |
|---|---|
| 縦型(標準) | 12,000〜15,000円前後 |
| 縦型(乾燥機能付き) | 15,000〜18,700円前後 |
| ドラム式 | 25,000〜30,000円前後 |
※料金はすべて税込の目安(〜円前後・2026年10月時点)で、機種・時期・地域・店舗により変動します。ドラム式は構造が複雑で分解の手間がかかるぶん、縦型より高くなります。最終的な金額は各業者で要見積もりです。
料金は「分解の有無」でも大きく変わります。縦型・ドラム式別の詳しい相場や、分解洗浄と簡易洗浄の違いは洗濯機クリーニングの料金相場まとめで整理しています。持ち込み洗濯機なら気兼ねなく依頼できるので、カビや臭いが気になる方は下のボタンから対応業者を確認してみてください。
備え付け(設備)の洗濯機|まず管理会社・大家に相談を
部屋にもとから付いていた洗濯機は、「設備」=大家(貸主)の所有物です。ここが持ち込みと決定的に違うところで、入居者の判断で勝手にクリーニングを手配しないことが大前提になります。
通常使用・経年によるカビや不具合は「原則まず相談」
通常の使い方をしていて生じたカビや、経年による不具合については、貸主(大家)に修繕・メンテナンスの義務がある可能性があります。つまり、本来は大家負担で対応してもらえるケースも考えられるということです。そのため、備え付け洗濯機の不調に気づいたら、自分で業者を呼ぶ前に、まず管理会社・大家に連絡して相談するのが正解です。
ただし「手入れを著しく怠った汚れ」は借主負担になりうる
一方で、何でも大家負担になるわけではありません。掃除を長期間まったくせず、手入れを著しく怠った結果ひどいカビを発生させたようなケースは、入居者の「善管注意義務(善良な管理者の注意義務)」違反とされ、借主負担と判断される可能性があります。備え付けであっても、日常的な手入れは入居者の役割だと考えておくと安全です。
要するに、備え付け洗濯機は「①不調に気づく → ②まず管理会社・大家へ相談 → ③指示に従って対応」が基本の流れ。自己判断で動かないことが、余計な出費を避ける一番のポイントです。
前の入居者が置いていった「残置物」の洗濯機|負担は契約次第
少し分かりにくいのが、前の入居者が置いていった洗濯機(残置物)のケースです。「最初から部屋にあったから設備だろう」と思いがちですが、設備と残置物はまったくの別物なので注意が必要です。
残置物とは、前の入居者が退去時に置いていった物を、大家が撤去せずそのまま「現状渡し」で引き継いだもの。この場合、大家にはその洗濯機を修繕・メンテナンスする義務が基本的にありません。そのため、クリーニングや修理が必要になっても入居者負担になりがちで、故障しても「使えなくなったら自分で処分してください」という扱いになることもあります。
もし「残置物」扱いであれば、クリーニングは持ち込み洗濯機と同じく自己負担での依頼になります。カビや臭いが気になる場合の料金の目安は、前章および洗濯機クリーニングの料金相場まとめを参考にしてください。
退去時に洗濯機クリーニング代を請求される?原状回復のルール
退去時にまず基準となるのが、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」です。ここでの大原則は、通常損耗・経年劣化は貸主負担/借主の故意・過失や善管注意義務違反は借主負担という線引きです。
- 貸主負担になりやすい例…普通に生活していて生じた汚れや、時間の経過による自然な劣化(通常損耗・経年劣化)。
- 借主負担になりやすい例…カビを長期間放置した、たばこのヤニ汚れなど、手入れを怠ったことによる汚れ(善管注意義務違反)。
「ハウスクリーニング特約」がある場合
契約にハウスクリーニング特約(退去時の室内清掃費を借主が負担する取り決め。定額で3万円前後などと定められる例が多い)がある場合、室内清掃費は借主負担になるのが一般的です。ただし、ここで正直にお伝えしておきたいのが、この特約で想定されているのは「室内の清掃」であり、洗濯機を分解して槽裏まで洗う"分解クリーニング"の費用まで退去時に請求されることは通常ありません。過度に不安を感じる必要はありません。
退去時クリーニング(室内全体)の相場の目安
参考までに、退去時に借主負担となる場合がある室内全体のハウスクリーニング相場は、おおむね次のとおりです(税込の目安・〜前後。室内状況・業者により変動します)。
| 間取り | 退去時クリーニング相場(室内全体・税込〜前後) |
|---|---|
| ワンルーム〜1K | 3〜4万円前後 |
| 1LDK〜2LDK | 4〜7万円前後 |
※金額は室内全体のハウスクリーニングの目安(税込・〜前後)で、室内状況・間取り・業者により変動します。洗濯機そのものの分解クリーニング費用とは別の費用です。具体的な負担範囲は契約書と管理会社にご確認ください。
まとめると、退去時に請求されやすいのは「カビの放置など善管注意義務違反による汚れ」や「特約で定められた室内清掃費」であって、備え付け洗濯機の分解クリーニング代を退去時に別途請求されるのは一般的ではないと考えておけば、不安に振り回されずに済みます。
賃貸で洗濯機クリーニングを頼むときの手順と業者の選び方
賃貸で洗濯機クリーニングを頼むときは、いきなり業者を探すのではなく、まず「誰の洗濯機か」を確認するのが失敗しないコツです。手順は次の3ステップで考えましょう。
- 設備か持ち込み(=残置物含む)かを確認する…契約書・重要事項説明書で、その洗濯機の扱いをチェックします。
- 設備なら、まず管理会社・大家へ連絡する…無断手配は自己負担リスク。相談してから指示に従います。
- 持ち込み・残置物なら、専門業者やマッチングサービスで依頼する…自己負担になるぶん、料金・口コミを比較して自分で選べます。
業者選びで押さえておきたいのが、縦型とドラム式で料金も作業の難易度も大きく違うという点です。ドラム式は構造が複雑で対応できる業者が限られ、料金も縦型の約2倍前後が目安。縦型は比較的頼みやすく、ドラム式は対応可否を見比べて選ぶのが現実的です。市販クリーナーで済ませられる範囲とプロに頼むべき範囲の線引きは洗濯機クリーニングを自分でやる方法と限界で解説しています。
持ち込み・残置物の洗濯機を自己負担で頼むなら、料金や口コミで比較できるマッチング型が便利です。縦型のカビを明朗会計でしっかり落としたい場合は、追加料金なしをうたうおそうじ革命(縦型専用)も候補になります。下のボタンから対応業者を確認してみてください。
賃貸の洗濯機クリーニングに関するよくある質問
まとめ:賃貸の洗濯機クリーニングは「区分」で正解が決まる
賃貸の洗濯機クリーニング費用は、「誰の洗濯機か」で負担者が決まります。区分別の正解をもう一度整理します。
- ①持ち込み(私物)…完全に自己負担。許可も不要で、気になったら自由にプロへ依頼してOK。
- ②備え付け設備(大家所有)…通常使用・経年のカビ等は勝手に頼まず、まず管理会社・大家へ相談(貸主負担の可能性)。無断手配は自己負担リスク。手入れ放置の汚れは借主負担になりうる。
- ③残置物(前入居者の放置)…貸主に修繕義務がなく入居者負担になりがち。設備か残置物かは契約書・重説で確認。
- 退去時…通常損耗・経年は貸主負担、カビ放置等の善管注意義務違反は借主負担。洗濯機の分解クリーニング代を退去時に別途請求されるのは一般的ではない。
洗濯機クリーニングがそもそも必要かどうか迷っている方は洗濯機クリーニングは本当に必要かもあわせてどうぞ。持ち込み・残置物の洗濯機を自己負担で頼むなら、まずは料金・口コミで比較できる業者から確認するのが近道です。
※本記事は賃貸の一般的なルールを整理したもので、法的助言ではありません。実際の費用負担は契約内容によって異なります。最終的にはご自身の賃貸借契約書・重要事項説明書を確認し、管理会社・大家にご相談ください。
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